両建て運用最大の障害 スプレッド

南アフリカランドでの両建てをする際には、スプレッド差をかなり意識しておく必要があります。南アフリカランドのスプレッド1銭は、通常通貨の10銭に相当するからです。

為替値は、豪ドルやユーロの8分の1~10分の1です。ところがスプレッドは、豪ドルやユーロよりも広い1~3銭となっています。

南アフリカランド両建てで一番の障害となるのが、この「スプレッドの広さ」といっても過言ではありません。

一部では縮小の動きもあります。前々回書いたのですが、DMM.COM証券などは1.9銭まで縮小してきています。店頭FXでは、3社が1.9銭で提供しています。この動きが今後も続き、更にスプレッドの縮小が進んでくれることを期待しています。

1銭=1000円の重み

10万通貨売買で1銭のスプレッツドは、1000円に相当します。10万通貨の両建てで期待できる一日の平均利益は40~100円くらいです。

2社を使った両建てのスプレッド分を仮に3銭としたときに、1日50円平均でその3銭分を埋めるのに必要な日数を計算してみるとこうなります。

3銭=3000円÷50円=60日

2ヶ月くらいはスプレッドを埋める時期として余裕をみておくべきかもしれません。

豪ドルのときは、次回説明する注文のテクニックも使えばスプレッドはほとんど気にする必要もありませんでした。ただ、南アフリカランドを実際に売買してみて、豪ドルと同じ感覚では出来ないという気がしています。

南アフリカランドは値動きが遅いんですよね。他の通貨がコロコロ値が動いても、南アフリカランドはあまり動きません。ゆっくりゆっくりしています。でも、動き出すとゆっくりではあるけど戻らずに一方向に動き出すところは、牛の動きによく似ています。

適切かどうかはわかりませんが、何度か売買した私の感想です。

牛のような値動き

無料レポート「スワップ金利サヤ取り 運用状況」のページでも書いているのですが、現在私が持っている南アフリカランドポジションはこうなっています。

・買い 11.02円 
・売り 11.017円

売りと買いがほぼ同値になっています。このポジションのバランスは、私としては理想形に近いものです。もっと欲を言えば、「売りが買いよりも高い状態」が一番好ましいのですが、南アフリカランドではそこまで狙うのはちょっとキツイかもしれません。

スプレッドの広さと値動きの特徴から、狙いすぎるとうまくいきません。
 
次回書くような注文上の簡単なテクニックはあるのですが、100%成功するわけではないのです。大体はこんな感じになります。

・買い 11.02円
・売り 11.00円

ポジションを作ったときに1~2銭くらいのスプレッドができてしまうのが普通です。そして決済時にもスプレッドはありますので、その差を利益で相殺できるまでの期間を約2ヶ月はみたほうが良いということになります。

私が、ポジションを作る時と決済するときには一工夫しています。

この方法は、豪ドル両建てのときも有効だったのですが南アフリカランド両建てでも豪ドルほどではないのですがちょっとは有効なようです。0.5銭でも1銭でも有利な売買が出来るとこの運用法が利益が出し易くなりますので、それについても紹介させて頂きます。

次回、注文時のテクニックです。

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