相場見通し不要の運用法

このスワップ金利サヤ取りは、常に両建てとなるために為替変動の影響は受けません。そのため、通常のFX運用で重要と思われている「相場見通し」とか「雇用統計でどう動くか」などは気にしなくてもよくなります。

また、場帳やグラフ記入も必要ありません。

この運用法で大切なのは「値動き」ではなく「スワップ金利」なので値動きを受け止めたりしなくてよいからです。

毎日チェックしておくべきことは「買いポジションと売りポジションのスワップ金利差」と「資金管理」です。

スワップ金利差は、毎日利益が出ていることを確認するために行います。ポジションを作っている業者が発表するスワップ金利をチェックするだけですので問題はないと思います。

例え、チェックを忘れても数日程度なら特に問題はありません。今までたまった利益が一挙に消えてしまうような事が起きる可能性がほとんどないからです。

為替変動リスクほぼゼロの運用法のため、こういう気楽な側面があります。

その代わりに大切となるのが「資金管理」です。

例えばこういう事態が実際に起きます。

ブログ記事:500万円の含み益 でも大儲けではないんです。
 
こうなっても別に焦る必要もありません。慣れてしまえばどうということもありません。だからこそ、バランスを維持するための資金管理がとても大切になります。

資金管理といっても内容は単純です。基本的にはポジションを維持していくための証拠金の出し入れルールだからです。これを怠らずにやっていけば、この運用で大きな失敗をすることはないはずです。

では、今持っている南アフリカランドポジションの資金管理ルールをご紹介させて頂きます。実際の売買をしながらこのルールは変更してきています。前回書いたものとは内容が微妙に違ってきています。

南アフリカランドの資金管理ルール

現状の資金管理はこうなっています。

*10万通貨あたり資金

 ・買いポジション用FX業者 10万円
 ・売りポジション用FX業者 10万円
 ・待機資金   15万円

この態勢で南アフリカランド2.5円の値動きに対応できます。

片方の値が動き出したら待機資金と利益ポジション側の余裕資金を移動させます。

例えば、南アフリカランドを11円で両建てしたとします。

その後、南アフリカランドが10.50円まで下がったとします。

こうなると、最初に買いポジションには5万円の含み損がでてきます。そして証拠金10万円は、FX業者の規定により強制ロスカットされる可能性がでてきます。

無論、売りポジションには買いポジションとは逆に5万円の利益が出ているので全体としては問題はありません。

このバランスを維持するために、買いポジション用FX業者に待機資金を入金します。15万円ですので、その後更に1.5円下げて9円ちょうどになるくらいまではロスカットの心配はなくなります。

更に下げそうになったら「売りポジション用FX業者」より5万円を移動できます。南アフリカランドが大きく下げているということは、売りポジションには大きな利益が乗ってきています。

そのため、売りポジション用証拠金は最低限必要な4~5万円程度があれば十分です。

私の場合は、5万円は残して5万円を買いポジション用FX業者に移動させています。

これで、更に0.5円の下落にも耐えられます。合計で2.5円の下落に耐えられることになります。つまり、南アフリカランド8.5円くらいまでは強制ロスカットの心配はなくなるということです。

逆に、上げ相場になった場合はこれとは反対の資金移動を行います。

具体的には、待機資金を売りポジション用FX業者に入金していきます。

下げ相場のときと同様に資金移動していけば、南アフリカランド買値11円であれば、最大13.5円までは問題なく両建ポジションを維持できます。

5円幅の値動きに対応可能

この資金管理でポジションが維持できる範囲は上げ相場2.5円、下げ相場2.5円となります。

11円の両建てポジションであれば、8.5円~13.5円の合計5円幅の範囲で南アフリカランドが動いてくれる限り、この両建てポジションは維持できます。

ポジションが維持できれば、大きなスワップ金利変動が無い限り利益を産み出し続けてくれることにもなります。

この資金管理ルールを守っていけば半年~1年くらいは両建てを維持できるだろうと思われます。

実際に、去年の12月にこの運用法がそろそろいけると書いた頃にポジションをすぐ作った方などは、このルール通りにやっていればポジション操作をしないでそのままにしておけました。

無論、FXプライムを使っている方は特殊ルールに対応しているという前提がつきます。FXプライムを使う場合は待機資金をもっと多く準備する必要があるでしょう。この特殊ルールは、前回書きましたのでここでは割愛させて頂きます。

他のFX業者さんの場合は、ここに書いた内容でほぼいけるはずです。

5円幅を超える値動きへの対応

もしも、値動きが5円幅を超えてくるような事態が起こりそうであればポジションを一旦決済するか証拠金を更に入金してポジションを増やすかの選択をすることになります。

まとめ

「資金管理の要諦」

スワップ金利サヤ取りの資金管理部分について説明しました。

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