敗者:高垣甚之助 FX初心者にも重要な相場信条
山崎種二の安定したサヤ取り戦略も見事なのですが、敗者となった高垣甚之助からも私達が学ぶべき大きな教訓があります。彼の相場信条はこうでした。
- すべて相場には値ごろの鑑定眼が大切
- 調査・静観・熟考のうえ、売りか買いか決断する
- 人気や噂に雷同しない。
- 他動的事情で相場が急に悪化した時はすかさず買う
- 玉を増やすのは地味に少しづつ
~「日本相場師列伝 2」より
手堅い感じですよね。
この相場信条で「米相場買占め」になぜ首をつっこんだのだろうという素朴な疑問がでてきます。
彼が、この相場信条通りに手堅く運用をしていれば、米相場で彼が中心となって暴れることも、大敗して相場人生を終えることもなかったという気がします。
米の買占めえおやっていしまったのは、魔がさしただけなのかもしれません。
相場は魔物という事を改めて感じます。
ルールの重要性
「自分のルールを守る」
この大切さと難しさも改めて感じます。
苦学生に援助するような義侠心をもち、相場巧者でもあった高垣甚之助がそのやり方を守っていけば、その利益を世の中のためになることに使い、後世に賞賛されるような功績を残したような気がします。
そう思うと、とても勿体無い人物だったという気がします。
高垣甚之助の件が一段落下ころ、再び米相場は荒れ始めます。
「黒頭巾の買占め」
こう呼ばれた仕手戦が始まるのです。
黒頭巾の正体が問題なんですよ。
これには、当時「天才相場師」と呼ばれたある人物が関わっていたのです。この時も山崎種二は「売り」で戦うことになります。
敗者:高垣甚之助 FX初心者にも重要な相場信条 まとめ
「高垣甚之助はなぜ負けたのか」
本来、手堅い相場運用を行っていた彼がなぜ負けたのか。その理由は「本来の売買が出来ていなかった」というとても単純な結論へと辿り着きます。
失敗というのは、ちょっとしたミスや軌道のズレから始まるのだと改めて感じる次第です。