FX初心者 結構すごいビギナーズラック
FXを始めたばかりの初心者がいきなり大儲けというのは、実は案外聞く話です。勿論、ネット上に転がる情報の中には宣伝のために儲かったふりをしている人もいるので、そういう輩は抜きで話をしています。
私は証券会社の社員だった時期があります。当時は株価暴落の最中だったのですが、それでも年に1人か2人、大きく利益を出す方がいました。
そういう方の大きな特徴は、「初心者」ということです。
不思議なことにセミプロや投資歴の長い方で目だった大儲けをしている方はほとんどいませんでした。「初心者が大儲けした」ということで目だってしまったという部分もあるのかもしれませんが、昔からこういうことはよくある話なのです。
FXでも株でも、短期で資産を数倍に増やしたり、あるいは億に到達するくらいの利益を出す方は初心者でできてしまう方がいるのです。
勿論、誰でもできるという訳ではありません。そのほとんどが紙一重です。一歩間違えれば全資産を失うような高リスクな売買も平気でこなしてしまいます。そして、熟練者でもなかなかできない「利益の溜め込み」もできてしまったりするのです。
ビギナーズラックって、本当に存在するんですよね。
でも、この初心者が大儲けするパターンにはお決まりのコースも存在します。
短期で大儲けした後に、それ以上の短期で儲かった利益を失ってしまうのです。
今回は、いきなり大儲けしてしまったときに、このお決まりのコースにはまらないための簡単なポイントを書かせていただきます。今回の話は、苦労してから儲かった後にも通じる部分もありますので、そういう視点でお読みいただけるとうれしいです。
恐れをしらないという強さ
FXを始めてすぐに大勝ちなんて経験を実際にされた事がある方もいるかもしれません。でも、FXの経験が長くなっていくとなぜか大勝ちは出来なくなってきます。これには、ビギナーズラックだけでは片付けられない大切な秘密があるのです。
このパターンは、日本だけではありません。
実は、アメリカでも同じ状況のようです。日本で翻訳されている本の中でもビギナーズラックについて紹介しているものもあります。例えば「ゾーン」の中でも「初心者が大儲けするのはなぜか」という部分があります。
ここにはこんな意味合いの事が書いてあります。
「初心者は自由の扱いがうまい」
自由の活用法の肝となる部分は、「恐怖心を抑えて自由を謳歌できるかどうか」です。この視点で初心者で大勝した方をみるとその理由がみえてきます。
FX初心者で最初から勝てるタイプは、「思い切りが良いタイプ」が多いです。特に博打の才能がある方や、勘の鋭いタイプや、天才肌のタイプにいきなり大儲けする方が多いような気がします。
いきなり数千万円や数億円の利益を出したりするんですよね。
私はというとこの点まったくダメです。
私は、小心者でそういう特殊な才能が無いせいか、始めたばかりの頃に大儲けした経験がありません。
元々、才能のあるタイプの方はFXでもいきなり大儲けしたりします。こういうタイプは「FXの自由の扱い方」を最初から理解しているとも感じます。具体的にはこういう感じです。
- FXを単純にゲームとして捉えて売買する。
- 数値的な仕組みや確率を最初から理解して高いレバレッジで勝負を開始する。
こういうタイプの人たちは、多くの方が信じている「FXの常識」なども無視して売買できます。最初は本を読んで勉強なんてしない方もいます。例えば、「FXでは情報収集が必要」といった一般的に信じられている常識なども成功者達と同様いきなり無視して売買が出来たりします。
FXは、売買も値動きの捉え方も自由であり、常識を無視出来るタイプはいきなり大金を掴んでしまう話は珍しいものでもないのです。こういう部分がFXの魅力でもありますね。
「自由をうまく活用する」には、恐怖心を出来るだけ捨てる必要があります。損の恐怖に怯えながら売買していると、なかなか自由を謳歌する事は出来ないからです。皮肉な事に、初心者の方はまだ「FXの損の恐怖」をあまり知りません。
本当の恐怖を知らない状態ですので、調子が良いと自由をどんどん謳歌して大きな勝負を挑み勝ってしまいます。
そして、その後にお決まりのように落とし穴に落ちてしまいます。
初心者の落とし穴
初心者が大きく勝つパターンには大きな落とし穴があります。
「恐怖を知らないからこそ自由を謳歌出来る」
この状態の投資家が、一度恐怖を覚えてしまうような出来事が起きるといきなり全ての事が変わってしまいます。
「一晩で資産が半分になった。」
とかですね。高いレバレッジで恐れもしらずに売買した頃は一日で資産が倍になるような経験もしたりしますが、恐怖を一度知ると同じような売買がもう出来なくなります。人間は、本当の恐怖を知ると行動が萎縮して大胆に動けなくなってしまいます。
残念なのは、これに気づくのは、大体資産がなくなってからです。もしも、短期間で勢いよく利益を増やしていけるような状況になったらやって欲しいことは一つです。
「逃げる」
一旦、FXから手を引くくらいで調度良いです。実力を磨かないうちに気づいた大きな資産は、そのまま運用を続ければかなりの確率でいつか亡くなってしまうことになります。
それを防ぐには、一旦相場から離れてしまうことが一番の良い方法です。
そして、逃げ時も重要です。
腹八分で逃げるべし
実は、短期で大儲けした後に大損するケースにはある程度パターンがあります。大体が「目標間近」というところで崩壊が始まるのです。
「目標利益1000万円まであと少し」
「もう少しで1億だ」
「10億になったら止めよう。あと一歩!」
目標は人それぞれなのですが、なぜかこの一歩手前で終わり、歯車が逆回転してしまいます。心理学的な話になるかもしれませんが、目標達成寸前までいくと、人間の心に大きな変化がでてくるのかもしれません。
それまで、乗りに乗っていた勢いに自分でブレーキをかけてしまうのかもしれません。
なので、目標達成にこだわらないことが大事です。
腹八分で我慢するんです。
腹八分まで、お金が増えたらポジションは全て決済して資金を全て引き上げましょう。それから暫くはFXに寄り付かないでおく。
こうすれば、大きく増えたお金は守れるだろうと思います。
でもね。
できないんですよね。
人間は、うぬぼれ屋さんですからね。
成功は、自分の実力だって思いこみます。運で儲かったなんて思わない。だから、成功は実力だと思ってしまい、そのまま突っ走ってしまう。
本当は、どこかで休むべきなんですよね。実力を磨きながら、1億でも、10億でもいいから、ある程度まで増えたら休みを入れる。
これ大事です。
私も、1億達成したときには数ヶ月売買を休みました。
これは、その後に10億円に増やすための準備でもあります。自分の状態を見直して、細部を確認して再出発する準備をします。
そして、心もじっくりと休ませます。
ストレスが多いんです。本人は気づいていませんけど、相場運用はストレスがかなりたまります。だから、ポジションをゼロにして数日すると体がとても軽くなった気がするものです。
特に、肩のあたりですね。
何かにとりつかれていたのかななんて思ったりもします。実際、相場運用にはまった人って悪魔のとりつかれているのかもしれませんね。人間の欲望って悪魔のようなところがありますからね。