FX両建失敗 その一番の理由

ここまで書いてきたルールを元に安全重視でやれば、この運用法はほとんどやられることはないだろうと思います。でも、「失敗談」もいくつか頂くことも有ります。

その失敗談は原因がだいたい共通しています。一番多いのはこれです。

「レバレッジを高くして急激な為替変動に対応出来なかった。」

例えば、豪ドルでご説明しましょう。

  • 買いポジション用資金 12.5万円
  • 売りポジション用資金 12.5万円
  • 待機資金         10万円

1万豪ドルでだいたいこれくらいを目安にして下さいとこの連載では書きました。これを12.5万円⇒8万円という具合に資金を少なくして開始してしまうようなケースです。

投資家それぞれに運用に対するリスクのとり方があります。ご自身の考えのもとにルールにバリュエーションをもたせるのは当然だと思います。

でも、それが「万が一の変動」を考慮しているかどうかはしっかりと検討頂きたいのです。

10年くらいは遡って過去の値動きをみながら、その資金管理ルールで大丈夫かどうかをみたりすると良いと思います。

例えば、豪ドルは年に1回か2回くらいは1日5円くらい動くときがあります。仮に証拠金8万円で1万通貨の買いポジションを持っていて一晩で5円暴落したと仮定して下さい。

8万円のうち証拠金として固定されている部分が3.2万円くらいはあります。値動きの変動に対する余裕部分は4.8万円=4.8円分です。

一日で5円暴落すればこのポジションは、・・・強制ロスカットされて消えてしまいますよね。

勿論、ロスカットされてそのまま暴落し続ければ、買いポジションはきえても売りポジションにはその損きりを上回る利益が乗ってくることもあります。

でも、それは結果論です。

運任せになってしまうことにもなります。運任せにせずに為替変動リスクをほぼゼロにして限りなく安全に利益を増やしていけるのがこの運用法の魅力でもあります。

資金管理で余裕部分を減らしてしまうことは、その魅力を減らしてしまうことになりますのでくれぐれもご注意下さい。

5円も下げるようなときは、翌日反動で数円上げたりすることもよくあります。

そこで揉まれてしまうと、裁量トレードと全く同じ苦しむを味わうことになりかねません。

初めてこの運用法をやる方は、特にご注意下さい。最初は、私よりも余裕を持たせるくらいで調度良いです。

無理さえしなければ、スワップ金利の逆転現象などが起きない限り、安定した運用ができるはずです。

スワップ金利の逆転現象とは?

スワップ金利の逆転現象とは、FX業者さんのスワップ金利変動で、買いポジションで受け取るスワップ金利よりも売りポジションで支払うスワップ金利のほうが大きくなってしまう現象のことを意味します。

例えば、豪ドルで売りポジションでDMM.COM証券を使っているとします。

DMM.COM証券がスワップ金利を大幅に引き上げて買いポジションで使っているライブスター証券よりも高くなってしまったりしたら、この状況になります。

豪ドルでは、過去に何度か起きているよ。南アフリカランドで起きた記憶はまだありません。私は、そうなった時はポジション決済の時期を検討するようにしています。一時的なこともあるので、慌ててしまうと悪手を打ちかねませんので注意しています。

スワップ金利サヤ取りについて

2つのFX業者を使い両建を使って為替変動リスクをほぼゼロにしながら利益を出していくのがスワップ金利サヤ取りです。ここでは、現在の期待利回り状況や運用上の注意事項などを通貨ペア別にまとめていきます。

この運用法の考え方はここが基本になります。

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